箱山 泰雅さん
在学中に2度の留学を経験した箱山泰雅さん。TIUに戻ってからは、ビジネスや社会の課題を題材にディスカッションを活用する授業を受け、論理的に問題解決策を考え説明する力を鍛えることができたそうです。留学での経験とTIUでの学びについて聞きました。
-箱山さんは留学を2度していますが、どのようなことを留学の目標にしていましたか?
最初の留学では、100人以上の日本人学生がいる中で一緒に学んでいたのですが、「この中で一番になる」という目標をもって学んでいました。
2度目の留学では、コンピューターサイエンスを専門的に学ぶことを目標にしました。私はずっと文系として生きてきたのですが、「これからの時代、それだけではしんどいのでは?」と考えていたのです。ちょうどデータサイエンスなどが流行り始めた時期でもありましたので、海外でコンピューターサイエンスを学ぼうと決めました。
-それまでにコンピューターサイエンスを学んだ経験はあったのですか?
いえ、ほぼゼロでした。ベースになるものがないと、つまずいてしまうと思い、留学の前にプログラミングの学習ができるウェブサイトで学んだ上で留学へ行くことにしました。
-前提となる知識をしっかりと身につけ、留学へ行ったのですね。
留学で苦労したことなどはありましたか?
あまり苦労しなかったというのが実感です。自分の英語力が足りていないところもあったのですが、周りの人がすごく優しく、教授も親身になって話しかけたりしてくださいました。授業を難しいと思うことはあっても、「苦しいな」「しんどいな」と感じることはなく、留学生活を送ることができたと思います。
あとは、TIUにもありますけれど、オフィスアワーをしっかり設けてくれていて、学生もちゃんと利用する文化が根づいていました。授業が終わったら、そのまま教授と一緒に研究室へ行って、わからなかったことをざっくばらんに聞いたりしていましたので、そういう形でのサポートもしっかり受けられました。
オフィスアワーとは:
授業時間とは別に、教員が学生からの質問や相談を受けつけている時間。TIUでは、それぞれの教員が特定の曜日?時間帯をオフィスアワーとして設定しており、学生は教員の研究室を自由に訪ね、相談をすることができる。
-留学から帰ってきてからは、TIUでどのようなことを学びましたか?
その頃には社会に出ることを意識し始めたので、実践的なことを学ぼうと思い、取り組んでいました。例えば、ビジネスの問題や社会の問題に対して解決策を考える、といった科目です。
具体的には、教授が提示した問題に対して、学生一人ひとりが解決策を考え、それをプレゼンテーションで発表し、他の学生から質問や意見をもらいながら、より良い解決策をつくりあげるという内容の授業でした。その授業を受けている学生には優秀な方が多くて、私がプレゼンテーションをした時などに「自分ならこう考える」といった意見を言ってくれ、「どんなメリットがあるか」「どんなリスクがあるか」といった議論になります。この授業をとおして、論理的に問題解決策を考え説明する力を鍛えられたと思っています。
-それは今のお仕事でも生かされていますか?
はい。今はコンサルタントとして働いていて、問題解決が仕事ですので、取り扱う課題は違うにせよ、授業での考え方は本当に生きていると思います。
授業では、自分より下の学年の学生がバシバシと意見を言ってきてくれるので、それはすごく良い刺激になりました。留学していた時の話に戻るのですが、向こうで受けていた授業は基本的にディスカッションによって進められていて、学生が述べた意見を教授がすべて支持してくれていました。「その意見は間違っている」とは決して言わず、「そういう意見もあるよね」「その見方ならこういう結論になるよね」といったように話し合いをしてくれます。多種多様な意見を取り入れて議論を進めていく考え方はすてきだな、という思いがあり、それは留学で得られたもののひとつだと考えています。
-留学先でも議論や対話を重視した学び方をしていたのですね。
最後に今の学生へメッセージをお願いします。
やっぱり、大学にいる間というのは、ほぼリスクがない状態だと思います。だからこそ、TIUにある仕組みや制度、授業などを限界まで活用して、やりたいことをやるのが一番よいと思いますね。社会に出るとできないことや制限もあったりするので、大学生のうちに、学部関係なく学びたいことを学んでおくのがよいと伝えたいです。