川合 遥香さん

留学では異なる文化をもつ方と寮生活をおくった川合遥香さん。最初は遠慮して何も言えないこともありましたが、段々と、互いの意見を尊重し対話する力が身についたそうです。TIUでの英語の学びと留学での経験を聞きました。


川合遥香さん/言語コミュニケーション学部 2019年3月卒/勤務先業種(インタビュー時):人材 川合遥香さん/言語コミュニケーション学部 2019年3月卒/勤務先業種(インタビュー時):人材


-入学当時の英語の授業はどうでしたか?

元々、英語を話すことは苦手ではなかったのですが、単語や文章構成が間違っているんじゃないかなど色々と考えたり、構文に基づいたりしながら話していたんです。でも、授業では「まずは意見を言う」ということを先生が後押ししてくれたので、間違えてもよいので話してみようという姿勢になることができました。


-安心して話せる場を先生がつくっていたのですね。

はい。英語でエッセイを書く時なども、ちょっとしたことでも先生へ質問をしに行っていましたね。英語でどういうふうに伝えればよいかわからなかったりしても、くみ取って話をしてくださる先生が多かったので、すごく安心して何でも聞きに行っていました。


-川合さんはASP留学をしていましたが、行こうと思った理由は何だったのですか?

ひとつには自分の英語がどこまで通用するのか試してみたいということ。もうひとつは今後アメリカで生活する機会はあまりない気がしたので、体験できることは今やりたい、という思いからです。1年生の秋に留学を決めました。

ASP(American Studies Program)留学とは:
TIUの姉妹校である米国ウィラメット大学で半期あるいは1年間リベラルアーツを学び、留学生活を通じた英語力向上も目指しているプログラム。現地で修得した単位は最大40単位までTIUの単位として認定でき、1年間留学した場合でも4年間で卒業することが可能。また、成績が優秀な学生に対しては留学参加費の一部を減免する奨学金制度を設けている。

プログラムの内容は常に変化しているため、川合さんが参加した当時と現在で、内容は異なる場合があります。

留学説明会は6月には参加していたのですが、不安なこともあって悩んでいました。ただ、色々な先輩からも話を聴いて、「こういうことができる。こんなこともできる」とポジティブな話を聴いていく中で不安が薄れていきました。留学を決めた後も、事前準備のクラスが用意されていたり、現地のスタッフの方が説明に来てくださったりしたので安心できました。


-留学中に「これをやってみたい」というような考えはありましたか?

もちろん語学力の向上は考えていましたが、ボランティアや色々なプログラムなどにもチャレンジしたいという思いがありました。留学中に、週1回は学生全員が集まるミーティングがあるのですが、その時に様々なプログラムなどを紹介してくれて、基本的に全部「やりたい」と手を挙げていました。例えば、現地の中学校に足を運んで、授業やボランティアをするといった活動です。



-積極的に様々な活動に取り組んでいたのですね。留学をしてみて「変わったな」と実感したところはありますか?

違うバックグラウンドをもつ方と、互いの意見を尊重して、話をできるようになったと思います。 自分とはまったく異なる文化をもつ方がたくさんいらっしゃって、自分の意見と相手の意見が交わらないこともあったりします。例えば、寮のルームメイトの起きる時間や寝る時間、食生活もまったく違う。嫌なことがあっても最初は遠慮して何も言えないことも多かったのですが、「自分はこう思っている」としっかり伝え、相手がやっていることの理由を聞いた上で、「じゃあこうしていこう」という話をできるようになりました。相手の考えを尊重し、その上で自分の意見を伝えるという姿勢を、色々な方との活動や寮生活などで学べたと思っています。


-なるほど。授業だけでなく、寮生活の中などからも得たものがあったのですね。

はい。あとは、英語だけではない発展的なことを学びたいという自信がついたと思います。例えば、英語の通訳に関する授業などをTIUに戻ってからは受けていました。通訳という仕事には高校生の頃から興味があったのですが、すごく難しいものだと思い、夢というよりは憧れだったのです。でも、留学から帰ってきて、自分にもできるのではないか、すこし近づけたのではないかと考え、通訳の授業を受けていました。留学を経て、身につけた英語力を使ってまた新しいことを学ぼうという意識になれていたと思います。


-今のお仕事では、大学生時代に身についた力はいかされていますか?

そうですね。今の仕事では、転職を希望する方のサポートなどをしているのですが、自分がよいと考えているアドバイスをしたとしても、相手のバックグラウンドや考え方から意見が合わないこともあります。なぜそのように思うのか、どうアプローチしたらよいか、ということを常に考えながら対話をしているので、留学などで得たコミュニケーションの取り方は、実践的にいかせていると思います。


-最後に今の学生へメッセージをお願いします。

TIUは、自分で手を挙げれば、参加できたり、挑戦できたりすることがたくさんある大学だと私は感じています。私は色々なことにチャレンジして、正直いっぱいいっぱいになった時もあったのですが、やっぱり何かやりたいことが見つかるのはよいなと思います。ただ楽しかった、友だちと一緒にいたっていう4年間も大事だと思うのですけれど、ひとつでも何かやりたいと感じることを見つけてもらえればと思います。