「プロジェクト型学習」 ヘルスケア領域のリーディングカンパニーへ事業提案!次代を担うビジネスパーソンを育成するCareer Experience Practicum
2023年11月27日
本学では学期ごとにさまざまなグローバル企業に協力いただき、最先端の事業運営を英語で学ぶ「Career Experience Practicum」を開講しています。
今期(2023年秋学期)は、「世界の人々を健康に」という願いを実現するため約100年前に創業し、現在はヘルスケアのあらゆるニーズに対しソリューションを提供し続けている大塚ホールディングス株式会社(以下大塚HD)にご協力いただき実施。大塚HDだからこそ可能な社会課題解決のビジネスモデルを学生たちが考え、提案を行いました。
今期の履修者は、アメリカ、イギリス、インドネシア、カザフスタン、カンボジア、スリランカ、タイ、ドイツ、ネパール、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、マカオ、モーリシャス、日本の15カ国の学生たち。
まずは大塚HDのJeffery Gilbertさん(※①)、Andrew Goodmanさん(※②)より、事業の2本柱である医療関連事業、ニュートラシューティカルズ関連事業についてご紹介いただき、次にOtsuka Novel Products GmbHのグローバルヘルス&アライアンス担当ディレクターであるMasoud Dara博士より、グローバルヘルス?結核?責任ある医療的アプローチ、の3つのテーマで大塚HDが取り組んでいるソリューションに関してレクチャーいただきました。
講義の内容を念頭に、学生たちは6つのグループに分かれて課題に取り組み、グループワークの過程では大塚HDの方々から適宜アドバイスをいただきながら進めました。
大塚ホールディングスの東京本部で行われた最終発表会における、学生たちの提案の一部をご紹介します。
?Group 5?大気汚染により傷んだ肺機能を栄養グミで活性化
東南アジア諸国、特にインドネシアで大気汚染が悪化し、子供たちへの健康被害が深刻化している点に課題を設定。これに対して、呼吸器系を浄化させる効果を有し、かつビタミン等の栄養が豊富な栄養補助食品(グミ)を発案しました。豊富な栄養素に加え、かわいらしいクマの形にしたことで子供たちが親近感を持ちやすいといった工夫がされ、更にはインドネシアにおける人口増加率、栄養食品市場の調査、競合分析といった具体的な販売戦略も提案しました。
?Group 6?認知症予防に有効なアプリ?ヘルスバンドの開発
日本の少子高齢化が年々進行し、認知症患者の割合が世界でも高いという現状に着目したGroup6は、早期予防?進行抑止につながる"Omoide"というアプリケーションとヘルスバンドを提案しました。脳を活性化させる仕組みを複数盛り込み、加えて認知症の専門家や地域ボランティアとも繋がることができる機能を搭載。大塚HDが認知症関連の薬剤を開発?展開している点に触れ、大塚が取り組む社会的意義にも言及しました。
発表後、「Analysis」「Innovation」「Feasibility」「Presentation skill」「Relevance to Otsuka」の5つの評価軸で大塚HD社員の方々からそれぞれの提案を採点していただき、最優秀賞はGroup6に決定。大塚製薬が、視線追跡技術を用いた、認知症の診療支援に用いる神経心理検査用プログラムを上市準備中であることと親和性の高い提案となったことが評価され「医療関連事業チームにそのまま提案したい」といったお褒めの言葉をいただいた一方、アプリケーションやヘルスバンドはレッドオーシャンのため機能開発やマーケティングに相応の工夫が求められる、といったフィードバックもいただき、学生にとって有意義な時間となりました。発表会終了後に、大塚HDの社員の方々とのカジュアルな意見交換も行われ、学生たちは日本の企業についての理解を深めることができました。
本学では学生たちが自ら課題を設定し、解決していく実践力を高めるプログラムを用意しています。次代を担うビジネスパーソンとして、即戦力となる学びを今後も展開していきます。
※①Leader, Pharmaceutical Public Relations, Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd.
Leader, Human Resource Planning, Otsuka Holdings, Co., Ltd.
※②Senior Investment Associate, ONCE Ventures (Otsuka Nutraceutical Emerging Ventures)